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コラム

台湾で唯一 カセットテープ専門店 センチメンタルレコード(感傷唱片行)【台中】

感傷唱片行(センチメンタルレコード)

 

台湾で唯一のカセットテープ専門店「センチメンタルレコード」に足を踏み入れ、カセットテープが一面に並ぶ壮観な光景が目に入った瞬間、ぼくらの記憶は瞬く間に青春時代に巻き戻されていく。

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自由に使えるお金なんて限られていて、友人たちとのカセットテープの貸し借りは、それはそれは重要な一大イベントだった。

その時の数々のラブソングは、ぼくたちが愛の苦しさ、悲しさ、厳しさなんかを味わうときに寄り添ってくれていた。

音楽がデジタル化された今、ぼくらはよりたくさんの音楽リソースをより早く楽しむことができるようになったけれど、でもあの友達と音楽を「共有」する喜びや、音楽がこの手の中にある、という確かさは、かけてしまった気がする。

 

センチメンタルレコードは台中美術館の近くに位置していて、交通の便が良いだけでなく、周辺にのんびりとした午後の時間を過ごすのにぴったりな小さな可愛いお店がたくさんある。

古い住宅街のなかにある真っ白な洗練された外観の小さな店、それが「感傷唱片行」(ガンシャンチャンピェンハン/センチメンタルレコード)だ。

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カセットテープの専門店なのだけど、コーヒーやスイーツも販売している。おいしいコーヒーを味わいながら、カセットテープの山の中で宝物探しなんてどうだろう。

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忙しくしている店のスタッフたちはそれでも「試聴してみてくださいね」とやさしく声をかけることを忘れない。

そうして、その日の午後ぼくらは懐かしい曲たちにいざなわれて、何度も何度もあの頃にひきこまれていくことになった。

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センチメンタルレコードは、音楽キュレーターである游璨賓と勤美文創が共同で取り組んだ短期的で実験的な店舗としてスタートした。

瞬く間に、訪れた人々からの熱狂的な反響がよせられるようになり、実店舗を構えようかという流れになった。

2017年7月、香港の誠品からの誘いを受け銅鑼灣(コーズウェイベイ)にあるLee Garden One(利園一期)で第2回目となるPOP UP SHOPを展開。

こちらも香港の人々にも愛されるイベントとなった。

約1年の準備期間を経て、2017年末ようやく実店舗が誕生した。店舗は過去2回の台中と香港での思い出やエピソードがこれからも続いていくようにとの願いをこめて、これまでのPOP UPでの要素やディスプレイが盛り込まれる形となった。

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オーナーの游璨賓は語る。「カセットテープは巻き戻されていく様子を見ることができる唯一の音楽媒体なんです。

来店したお客様さんがテープを介して現在から過去に引き戻されて、思い出の断片が生れ落ち、現在と過去の自分がつながっていくのと同じように。」

 

センチメンタルレコードには、台湾各地から、そして海外からも懐かしい思い出を探す人々がやってくる。

子どもを連れてきてカセットテープを体験させる親もいたりする。

彼らは「自分たちの物語」を見つけ、そしてその後、センチメンタルレコードでの出来事を自身の物語にくわえるのだ。

 

店舗情報

店名:感傷唱片行(ガンシャンチャンピェンハン/センチメンタルレコード)

開業:2017年

店主:游璨賓

住所:台中市西區美村路一段564巷12號

​營業時間:每日13:00-21:00

FBページ:感傷唱片行

※営業に関しては店舗SNSなどもご確認の上おでかけください

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本日製作社

本日製作社

本日製作社(台湾・台中)は「生活の様々なイメージを想像する」ことを目標に活動しています。出版事業・イベント企画など様々な方法で日本と台湾をつなぎ文化交流を行っています。台湾各地で行われるイベントは入場制限が子行われることもあるほど人気。さらに台中で書店「二階図書室」、ギャラリー兼雑貨店「箱庭 はこにわ」を運営中。

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