コラム

はなうた食堂のお気に入り(10)冬の風物詩、身体ポカポカ薑母鴨(ジァンムーヤー)

冬の風物詩・薑母鴨

はなうた食堂のある大阪は、2022年は寒くなるのが遅く、12月も半ばになってようやく冬らしさを感じるようになってきました。

冬が苦手なはなうた、油断していた分、一層寒さが身に堪えています(笑)。寒くなると恋しくなるのが鍋料理ですが、温かいイメージの台湾でも鍋は人気のようです。

今回ご紹介するのは、その中でも冬に欠かせない「薑母鴨(ジァンムーヤー) 」という鍋料理です。

薑母(ジァンムー)というのは、若い生姜を栽培するときにベースになる親生姜のことで、体を温める力がより強いと言われています。

この薑母と、米酒をたっぷり使ったスープで家鴨肉(台湾では鴨肉と表記します)を煮込んでいただくのが「薑母鴨 」。

鴨肉は高タンパクで、鉄分やビタミンB群といった栄養素が豊富なんだそうですが、レシピによっては、さらに漢方薬に使われるような生薬を加えることもあります。

もう説明だけで身体がポカポカしてきそうですよね。

立冬進補の合言葉とともに

食養生の考え方が根付く台湾では、立冬を迎えると「立冬進補(立冬に入ったら冬に必要な栄養素を補おう)」という合言葉とともに、この薑母鴨 の季節のスタートとなるようです。

身体を温める要素が詰まったスープに、栄養たっぷりの家鴨肉、そしてもちろん野菜もたくさん加えて、冬を迎え撃つ!といったところでしょうか。

立冬といえば11月上旬。実際には冬と呼ぶにはまだ早い時期ですが、早め早めに次の季節に向けた体作りを進めていく、という食養生の観点から考えると、理にかなっているのでしょう。

12月も下旬になり、これからますます寒さが厳しくなります。

この冬はぜひ、「薑母鴨」を取り入れてみられてはいかがでしょうか。

日本で作るなら手に入れやすい合鴨で。

少し贅沢なので、年末年始のごちそうにもいいかもしれません。

茹でた素麺を準備して一緒に食べるのもおすすめですよ!

 

【はなうた版・薑母鴨 /台湾式鴨鍋】

材料

●基本の材料

合鴨肉…300〜400g(つみれ等を加えてもOK)
生姜 …3〜4袋
ごま油(色の濃いもの)…1/2カップ
米酒…2〜3カップ
水…2〜3カップ
クコの実、ナツメ…適量(なくても可)

ナツメ、クコの実、親生姜、くわえて漢方に使われる甘草、当帰、黄耆など

●好みの野菜や具材

キャベツ、春菊、白ネギ、白菜
きのこ類、茹でたとうもろこし
豆腐 など
★生姜やごま油といった、強い香りがベースになるので、キャベツやナツメなど、火を通したときに甘みの出る素材を加えると、バランスがいいのでおすすめです。

●タレ

以下の材料をブレンドして使うと本格的ですが、なければゴマダレやポン酢でも。
少しごま油を足すと、濃厚になってよく合います。
白腐乳
ごま油
好みでラー油
青ネギやパクチーなど

[作り方]

1)鴨は食べやすい大きさにスライス又はカットしておく。

2)生姜は皮付きのまま、すりこぎなどで叩いて砕いておく

3)鍋に、ごま油と2)の生姜を入れて火にかけ、十分に香りが立つまで炒める

砕いた生姜をごま油でしっかり炒めます

4)続いて鴨肉、米酒、水、クコの実、ナツメを加えて、しっかり煮込む。
※しっかり煮込むことで余分なアルコールが飛び、鴨肉が柔らかくなります。

鴨肉を入れたところ

しっかり煮立たせてアルコール分を飛ばします

5)火の通りにくい野菜から順番に加えて、頃合いになったらタレをつけていただきます。

好みの具材もプラスして、いただきます。

Akushu
おいしい冬の風物詩ご紹介いただきありがとうございます。しかもレシピ付き!台湾好きの皆さんにもぜひお家でチャレンジしてほしいです。まだまだ続く寒い季節。心も体もホカホカする薑母鴨!ぜひご賞味ください!

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