コラム 日本で感じる台湾

はなうた食堂のお気に入り(12)みっちり包子とフワフワ包子

みなさん、包子(バオズ)/中華まんはお好きでしょうか?

コンビニでは定番ですし、私が営む料理教室・はなうた食堂調理室でも、包子レッスンは毎回人気です。

日本でもしっかり市民権を得た中国系軽食の代表といえそうですね。
ふんわりほかほか。寒い日に熱々を頬張る嬉しさに共感してくださる方も多いのではないかなあと思います。

日台で好みが分かれる!?包子の食感

小麦粉が原料となる包子は、もとは中国の北方が起源とされていますが、中国各地の食が集まる台湾にも、もちろん包子を売るお店がたくさんあります。

私も台湾で何度か包子を食べているのですが、あるときふと、「同じ包子といえども台湾と日本では好まれる傾向が違うのではないか…!?」と気づきました。

日本の肉まんの食感を表現する言葉としては「ふんわり」「ふかふか」あたりが定番でしょうか。

どちらかというと、空気をたっぷり含んだ、やわらかな感触が好まれる感じです。

対して、台湾の包子屋さんの売り文句を見てみると「咬勁(噛みごたえあり)」「Q彈(ぷにぷに跳ね返るような弾力)」「紮實(しっかりしたきめ細かな生地)」…といった表現に気づきます。

また、SNSなどで「包子」と検索してみると、手でぎゅっと握ってぺたんこにされた包子が、跳ね返ってもとの大きさに戻るといった映像が定番的に投稿されていたりもします。

いずれもイメージはわかるのですが、日本の肉まんを食べて「噛むと跳ね返るようだ」と感じる機会は少ないような気がしますし、手でつぶしても跳ね返ってくる!なんて映像は、肉まんとはあまり結びつきません。
そんなことをしたら、せっかくのふわふわが潰れてしまいそうです。

もちろん台湾でも、包子を「蓬鬆(ふっくら軽やかに膨らんだ)」「鬆軟(ふわっとやわらかい)」と表現することはあるので、好みやお店ごとの特色はあるのだと思いますが、少なくとも日本と比べると、弾力のあるミチっとした食感が好まれる傾向が強いのかもしれない…というのは興味深いところです。

ちなみに、はなうた食堂調理室のレッスンでも、いろいろなタイプの包子生地をご紹介しているのですが、やはり柔らかめのが好きだという方が多い印象です。
みなさんはどんな包子生地がお好みでしょうか?

蒸されるのを待つ包子たち

種類豊富でおいしい餡 台湾旅行の楽しみにどうぞ

そして、包子といえばやはり大事なのは餡。餡のバリエーションの多さは、圧倒的に台湾に軍配が上がります。

定番の豚ひき肉餡、キャベツや青菜など、野菜オンリーの餡、小豆餡にタロイモの餡…食事系から甘いものまで、選ぶのが大変なくらいです。

野菜のみの餡

個人的におもしろいなあと感じたのは、「焼き芋(が、そのままゴロッと入っていました)」や「三杯雞(鶏肉バジル炒め)」「螞蟻上樹(麻婆春雨のようなもの)」といったおかずがそのまま餡にアレンジされたもの。

日本にも、カレーまんやピザまんなど美味しいアレンジ中華まんがありますが、台湾のものも是非試してみていただきたいです。

ちなみに、中華圏には包子以外にも、饅頭(餡なし中華まん)、花巻(層をつくってねじったような形状の餡なし中華まん)といったバリエーションがあります。

どれもそれぞれ魅力があるので、こちらも機会があればぜひ試してみてください。

 

Akushu
言われて納得!確かに台湾の包子はふわっとしていてもみっちり。もっちりで目の詰まったイメージ!おいしいですよね。でも日本のふわふわ中華まんも大好きです。台湾の包子は朝ごはん屋さんでも取り扱っているところが多いので包子屋さんが発見できなくてもチャレンジできそう!みなさんもぜひ台湾でお気に入りの包子を見つけてくださいね!

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