コラム

ヤマサキハナコの注音符號のススメ その2 マニアック!?ボポモフォ(子音)の覚え方

 

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台南と大阪をいったりきたり。お兄さんタツヤさんとともにヤマサキ兄妹として活動し、各種活動や出版物・記事などで日本の人に台南の魅力を伝え、そして台湾の人に日本について紹介をし続けているヤマサキハナコさん。
ハナコさんはひっそりと、でも日本の人に伝えてみたいことがありました。

そんな思いから連載が始まった、ヤマサキハナコの注音符號(ちゅういんふごう)のススメ。
今回は台湾で主に使用される発音記号(漢字を読むための「ひらがな」をイメージしていただくとよいかと)の覚え方を紹介していただきます。

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子音な発音から覚えよう。

私が受講していた注音講座では一に発音二に発音。声に出して音を覚えて、同時に形も覚えていきました。

先生についてㄅㄆㄇㄈㄉㄊㄋㄌ(bpmfdtnl)と順に発音していきます。とにかく反復練習あるのみ!

今回挙げるのは、分かりやすく例えると日本語でいうところの子音のようなものです。

例えばㄅは日本語だと「ボ(bo)」に近いですが、実際には母音のようなものは付いていないので「オ(o)」は発音しません。「bo」ではなく「b」。ブとボの間みたいな音になります。

「注音 發音」で検索すると発音が聞けるHPや動画やスマホアプリなどたくさんあるので、そちらで耳から入れながら、あまり参考にならなさそうなワタクシ的ポイントを見ながら、みなさんもこれを機に覚えてみましょう!

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左から右へ紹介していきます。

b

「葡萄」という漢字に入ってるぽいから葡萄(ぶどう)のブ。

p

ㄅに似たやつにもう一本ナナメに足したやつ。ㄅㄆㄇㄈボポモフォの2番目。
ポに近い音。発音する瞬間に息を吐きだす。

m

門(もん)っぽいからマ行のm。鼻から抜けるような音。

f

ㄇを左に90度回転させたような、ㄅㄆㄇㄈボポモフォのㄇモの次。英語のfっぽく下唇意識して。

d

ㄅに似てて刀っぽい、刀daoのd。日本語の「だ」に近い音。

t

tがちょっと伸びたやつ。日本語の「た」に近い音。発音する瞬間に息を吐きだす。

n

乃(の)っぽいからナ行のn。鼻から抜けるようなこもった音。

l

ㄉに似てるけど力(りき・りょく)っぽいからラ行のl。発音する瞬間に息を吐きだす。

g

「く」が2つで「ぐ」でg。

k

巧(こう)っぽいのでカ行のk。痰絡んだ時にカーッてするみたいに喉の奥で発音する。発音する瞬間に息を吐きだす。

h

原(はら)っぽいのでハ行のh。これも喉の奥で音出す感じ。

j

呼ぶという意味の中国語「叫」jiaoのj。ジ。

q

くぅう→きゅう→q。無理があるのはわかっている。発音はキューではなくチ。発音する瞬間に息を吐きだす。

x

T(ティー)みたいだけど発音はシ。無理やり「Tシャツ」にこじつけて覚えて。

zh

坐(ざ)っぽいような、反り舌音(舌を少しまるめて上あごにあてるイメージ)。
ジみたいなズみたいな。台湾の南へ行くと反り舌が消えがちでㄗみたいになる。

発音希望

ch

ぎょうにんべんのようだけど反り舌音(舌を少しまるめて上あごにあてるイメージ)でチ。発音する瞬間息を吐きだす。
これも反り舌がよわいとㄘみたいになる。

sh

尺(しゃく)っぽいのでsh。これも反り舌音(舌を少しまるめて上あごにあてるイメージ)でシ。
反り舌がよわいとㄙみたいになる。

r

英語のLじゃなくRのように反り舌でリ・ルのような音。発音する瞬間に息を吐きだす。

日本人が苦手な発音。なのに日本の発音に含まれている。日本riben(リーベン)のリ。日本人(リーベンレン)はribenrenとㄖが2つも入るので日本人がめっちゃ苦手な単語。
反り舌無視してズーベンレンと言うとなぜか通じたりします。

 

発音記号

z

即(そく)っぽいのに濁点つけて覚えてザ行のz。ズ。くちをいーっとした状態でズ。

c

「ち」っぽいけどツ。ツはちっぽいやつ→つち、とか覚えやすいかも。反対でもいいけど。
くちをいーっとした状態でツ。発音の瞬間、息を吐きだす。

s

どう見てもム(む)だけどここは頑張ってスと覚えて。「ムスっとする」とか「ムース」とかどうでっしゃろ?くちをいーっとした状態でス。発音の瞬間、息を吐きだす。

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以上子音の覚え方ワタクシ的ポイントでした。
ワタクシ的ポイントが逆に邪魔になりそうな気がしますが、こうやって語呂合わせとか似たものにこぎつけたりするのも一つの手だという参考にしてもらえたら幸いです。

台湾で生活するなら注音符號を覚えると便利!

実は、上記順番で覚えるというのもポイントです。
なぜなら台湾のPCキーボードとスマホでの注音入力は左上から下にこの順番で並んでいるから。

キーボード配置

形を覚えるには手書きするのも早く覚える近道です。

見る聞く書くで頭に身体に叩き込む!

ほーら、もうこれで37個のうち21個も覚えた!

それでは次回「残り16個のはずが……心が折れかけた戸惑いの組み合わせ技」でお会いしましょう。

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注音記号と発音学習の参考にどうぞ

國語日報發音練習

※語学学校、子ども向け新聞などを発行実績ある団体のサイトより

superkids 幼兒天地 (注音については下記については下記動画)


※台湾に拠点がある教育機関のYOUTUBEチャンネルより

全球華文網 學華語向前走

※華僑の子弟向け教材。入門は注音符號。テキスト音声データを無料ダウンロード可能

Akushu
実際には子音だけで使われることはほぼないのに、音を覚えるときは子音のみで、というあたりビギナーさんは混乱しがちなのではないかと思います。(私は混乱しました)

音を覚えるAkushu的には中国語の発音をなんどか聞いて、なんとなく音をつかんだな、というあたりでハナコさんの解説する覚え方を読むと、そしてそれを繰り返すとするする頭に入るかと。

そして、無料教材は台湾系のしっかりしていそうなところの教材をpick upしてみました。

これであなたも注音マスターに一歩近づくこと間違いなし!?

 

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ヤマサキハナコ

大阪生まれ大阪育ち。台湾好きが高じワーキングホリデーで1年台湾(主に台南)滞在したのち、イラストレーターの兄とヤマサキ兄妹として台湾関係で活動中。ヤマサキタツヤ著『オモロイ台南』『大台南見聞録』監修、川島小鳥『愛の台南』コーディネート・監修。

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